こんにちは! ととまるです。
この記事では、ダイエット中のカロリー計算の方法について説明していきます。
1日の必要なエネルギー量はインターネットを調べれば簡単に出てきます。
推定式は種類がありますが、それぞれ色々な場面で使われており、信憑性も高そうに感じます。
しかし、これらの推定式でちゃんと計算し、摂取カロリーを減らしてもうまく痩せないことがあります。
みなさんも、どうして体重が減らないんだろうって思った経験ありませんか?
ここには、カロリーを計算する時の注意点があります。
今回はその注意点について解説しつつ、適切なカロリーの摂取目安を考えます。
ぜひ、参考にしてみてくださいね!
こちらの記事では以下のことをお伝えしています。
1日の必要エネルギー量を計算する時の注意点
うまく体重が減っていかないなぁ・・・
ちゃんと計算しているのになぁ
お困りのようだな。
ちゃんと計算しているって言っているが、何を計算したんだ?
ネットで検索して出てきたサイトで、1日の必要エネルギー量を計算したんだ。一ヶ月で3kg痩せるように、そこからカロリーを引いているんだけど、なんだかうまく減っていないような気がするんだよね。
もっと減らしたほうがいいのかぁ・・・
なるほどな。
インターネットサイトで体重と身長と年齢、大まかな活動レベルを選択するだけで、自分の1日の必要エネルギー量が分かるのは便利だよな。
だが注意しなくちゃいけないことも多いんだぞ。
そ、そうなの?
1日の必要エネルギー量を知るために、みんなが使っているのは推定式と呼ばれるものだ。
名前の通り、1日に必要なエネルギー量を推定するものであり、厳密な値ではない。
場合によっては全く役に立たなくなってしまうから、注意が必要なんだ。
推定式の注意点
ダイエットを始めようと思った時、1日にどれくらいのエネルギーが必要なのか、まず考えますよね。
ネットで検索すれば簡単に調べることができます。
しかし、入力して出てきた1日の必要エネルギー量を参考にしてダイエットしてみても、ちゃんと痩せなかったり、むしろ太ってしまったり・・・なんて経験はありませんか?
そうなると、本当に自分のカロリーが合っているのか心配になってきますよね。
1日どれだけのカロリーを消費しているか計算する時に、もっとも信頼できる方法は「二重標識水法」と呼ばれる方法です。
詳しい内容は割愛しますが、高価であり限られたグループの人たちでしか使用できません。
私たちのような一般人が1日の必要エネルギー量を知るためには、推定式と呼ばれる計算式を用いるのが一般的となっています。
この推定式は大変便利ではあるのですが、以下の注意点があります。
・推定式によっては誤差が大きくなってしまう。
・推定式の活動レベルの選択でさらに誤差が生じる。
・隠れ肥満だとさらに誤差が大きくなってしまう。
注意点をしっかり把握しないと、計算してもあまり役に立たないぞ
一個ずつ説明していくね!
推定式によっては誤差が大きくなってしまう。
現在、我々日本人に馴染みのある推定式は主に以下の3つではないでしょうか?
1.改良版ハリス-ベネディクトの式
2.Ganpuleの式
3.日本人の食事摂取基準の推定式
google検索において「基礎代謝量 計算」と打ち込むと、上記3つの式が上位検索を占めています。
1.ハリス-ベネディクトの式は日本人には適さないと以前から指摘を受けていました。
傾向として、多めに見積られてしまう(特に女性、男性の20歳~49歳)との報告が上がっています。
ハリス-ベネディクトの式で計算された基礎代謝量を参考にしていた場合、自分の基礎代謝量を過大評価している可能性がある。
2.Ganpuleの式は国立栄養研究所の推定式であり、BMI30までならば、系統誤差が生じないと報告されています。
日本人に適した式であり、基礎代謝量を計算する時はこちらの式をオススメします。
男性(0.0481×W+0.0234×H-0.0138×A-0.4235)×1000÷4.186
女性(0.0481×W+0.0234×H-0.0138×A-0.9708)×1000÷4.186
✳︎ w:体重(kg) H:身長(cm) A:年齢(歳)
✳︎ 難しそうに見えますが、簡単ですよ!電卓などを使って計算してみましょう!
極度の肥満者、痩せ型の人は推定式において、誤差が生じやすくなりますのでより注意が必要です。
3.「日本人の食事摂取基準」は厚労省が策定したものです。
科学的根拠をもとにして作られており、日本人に向けて作られています。
こちらの食事摂取基準の中で、研究データをもとにして作られた推定式があります。
1日に必要なエネルギー量を計算したい時はこちらを参考にしてください。
判断はみなさんにお任せしますが、日本人に一番適した推定式だと、ととまるは考えています。
✳︎計算方法はのちほど紹介しますね!
推定式の活動レベルの選択でさらに誤差が生じる。
1日の必要エネルギー量は
必要エネルギー量=基礎代謝量✖️身体活動レベル
で求められます。
この時の身体活動レベルとはAf(activity factor)と呼ばれ、動作の強度が基礎代謝の何倍にあたるかを1分あたりの指数で表したものです。
上記の表は厚労省の食事栄養摂取基準(2020)から抜粋しています。
みなさんもどこかで見たことあるのではないでしょうか?
座位が中心の生活の人は1.5を係数としてかければ良いだけです。
基礎代謝量が1600kcalの人は
必要エネルギー量=1600✖️1.5=2300kcal
となります。
とても簡単ではありますが、身体活動レベルの選択で誤差が生じてしまう可能性があります。
理由は二つあります。
一つ目は身体活動レベルの選択がその人の主観に委ねられてしまうこと。
身体活動レベルが普通程度と思っていても、実際は低い可能性も十分にありえますよね。
ととまるも実際にこういった活動レベルを選択する際、本当に合っているかなと疑心暗鬼でした。
二つ目は、活動係数がざっくりしていること。
活動レベルの選択をする際の例も分かりづらいですよね。
しかし、実際の人々の生活はもっと煩雑です。
日々の生活はめまぐるしいです。
忙しい日もあれば、忙しくない日もあります。
生活環境に応じた一人ひとりの運動量の例示は不可能なのです。
確かに、人によるとは思うけど、活動量って日によって違うね。
推定摂取カロリーって、本当に目安程度に考えた方がいいんだね
そうだな。
これは例えばの話だが、
ハリス-ベネディクトの式を使用し、誤差のある基礎代謝が導かれたとして、さらに不明瞭な身体活動レベルをかけた結果の値は実際の数値から大きくかけ離れてしまう可能性がある。
隠れ肥満だとさらに誤差が大きくなってしまう。
みなさん隠れ肥満って聞いたことありますか?
サルコペニア肥満とも呼ばれ、筋肉量が減ってしまっている状況を指しています。
加齢とともに筋肉量が減少し、高齢になるにつれて脂肪が多く、筋肉が少なくなってしまう病態のことです。
そのため、高齢者に使用されることが多かったのですが、以下の理由により若い人でも起こりうることがわかっています。
・偏った食生活
・運動不足
・無理なダイエットとリバウンドの繰り返し
なるほど。
筋肉量が減るから基礎代謝も下がってしまうんだね
推定式はこの筋肉量の差が考慮されていません。
そのため、同じ年齢、同じ体重、同じ身長の人がいても、筋肉と脂肪の割合の差によって基礎代謝量に誤差が生じてしまうのです。
BMIが標準でも、脂肪が身体にどっぷりついている人は注意が必要だ。
ダイエット中の1日のカロリー計算方法
推定式は誤差が出やすいってことは分かったんだけど、やっぱり参考にする目安は欲しいな。
そうだな。
ここでは、厚労省の栄養食事摂取基準の推定式を用いてカロリー計算をしてみよう。
それが今現在、日本人にあった一番の計算方法だと思うぞ。
推定式は以下のとおりです。
推定エネルギー必要量=基礎代謝基準値(kcal/kg 体重/日)×参照体重(kg)×身体活動レベル
上記の式は3つの項目(基礎代謝基準値/参照体重/身体活動レベル)に別れています。
以下の数値を参考にして、自分に当てはまるものを代入しましょう。
1.基礎代謝基準値
✳︎基礎代謝基準値は50の研究において測定された体重をもとに作成されています。
2.参照体重
参照体重は今現在のみなさんの体重を代入してください。
3.身体活動レベル
低い人は1.5。普通の人は1.75。高い人は2を代入してください。
普通か低いか迷ったら低い数字を代入しましょう。
もう一度推定式を見てみよう。
推定エネルギー必要量=基礎代謝基準値(kcal/kg 体重/日)×参照体重(kg)×身体活動レベル
ととまるを例に考えてみましょう。
推定エネルギー必要量=22.5×89×1.5≒3000kcal
3000kcalかぁ。意外と多いように感じるなぁ。
計算されたカロリー数が多いか、少ないか、それぞれ感想があるだろうが、あくまで目安として考えるんだ。
これを参考にして、1日の食事からとる目標のカロリーを考えていく。
ポイントがいくつかあるから、説明していくぞ。
1日の目標カロリーの考え方
まずは以下の順に考えていきます。
①自分の目指す、健康的で理想的な体重を知る。
②1日の必要カロリー摂取量を知る。
③上記を参考にダイエット期間と1日の摂取カロリーを設定する。
まずは、ととまるを例に考えてみよう!
①自分の目指す、健康的で理想的な体重を知る。
現在の体重と身長からBMIを計算しましょう!
以下の表を参考に計算をしてみましょう。
BMI | 程度 |
<18.5 | 低体重 |
18.5≦BMI<25 | 普通体重 |
25≦ | 肥満体重 |
BMI=体重(Kg)÷{身長(メートル)×身長(メートル)}
ととまるは身長が1.84mで体重が89Kgだったので、BMIは26になります。肥満体重に該当してますね。
厚労省が発表している理想体重はBMI22なので、上記の式だと
22=X÷(1.84×1.84)
計算すると、74Kg程度となります。
つまり、ととまるの理想体重に到達するには、89ー74=15Kgの減量が必要になります。
②一日の必要カロリー摂取量を知る。
厚労省の栄養食事摂取基準の推定式を用いて計算しましょう。
計算方法は記事内上部で説明していますよ!
ととまるの推定必要エネルギー量は3000kcalでしたね。
この3000kcalを基準に考えてみるぞ
③計算した1日の必要カロリーを参考にして、ダイエット期間と1日の摂取カロリーを設定する。
脂肪1kgは約7200kcalのエネルギーを蓄えています。これをひと月30日で考えると、1日あたり240kcalを食事から制限するか、運動で消費する必要があります。
つまり、一ヶ月で1kg痩せようと思ったら、ととまるの場合、3000kcal-240kcal=2760kcalで1日生活する必要があります。
食事制限または運動をして、240kcal余分に消費すれば痩せていくということですね。食事制限と運動を組み合わせるという方法もあります。
さて、無理なくダイエットをするにはどれくらいカロリーを絞ればいいのか計算してみましょう。
ダイエットをしていく中でオススメの減量ペースは1.5~3kgです。
たったそれだけと思われる方もいると思いますが、これ以上のペースは大概失敗するか成功してもすぐにリバウンドします。
ととまるを例に計算してみましょう。
89kgを74kgまで落とすためには15kg落とす必要があります。
これを三ヶ月で落とそうとした場合、1日1200kcal余分に消費しなくてはいけません。
減量ペースで言うと、一ヶ月にマイナス5kgです。
数字から見ても無理があります。
✳︎これは89kgの時点から見た単純な計算です。実際は体重が減ると基礎代謝が減っていくので、もっと大変です。
六ヶ月で体重を落とすとなるとどうでしょう。1日に減らしたいカロリーは600kcalとなります。
一ヶ月に2.5kg落としていくペースとなります。
このくらいのペースが妥当ですね。
一ヶ月2.5kgって、ちょっと少ない気がするなぁ。もっと早く痩せたいよ!
短期間での体重減少は身体的にも、精神的にも負担がかかる。
成功してもリバウンドのリスクが高い。
減量ではある程度の筋肉が減ってしまうしな。
そこからリバウンドすると隠れ肥満になってしまうリスクが高まる。
絶対にやめた方がいい。
ダイエットは長期戦が基本なんだね
そうだな。無理のないダイエットは、結果的にリバウンドしにくい体と習慣を作ってくれる。急がば回れだ。
理論通りにダイエットをしているが、なかなか痩せない時
ダイエットをするときは以下の手順で目標カロリーを設定するんでしたね。
①自分の目指す、健康的で理想的な体重を知る。
②1日の必要カロリー摂取量を知る。
③上記を参考にダイエット期間と1日の目標カロリーを設定する。
しかし、1日の目標カロリー数を設定し、実践してみてもうまく痩せない時があります。
その時は以下のことを疑ってみてください。
・推定式の誤差が大きい可能性。
・摂取したカロリー数を過小評価している。
・運動をしている人は、その消費カロリーを過大評価している。
上記は痩せない時のあるあるです。
痩せない時は、摂取したカロリー数、運動して消費したカロリー数を再度評価してみよう。
あとは推定式から導き出した推定必要エネルギー量を少しずつ減らしてみることをおすすめするよ。
推定式は誤差が生じる可能性が高いからね。
痩せないなら下方修正しなくちゃいけないね。
ダイエットは見直すことが大切になってくる。
うまくいかないからと焦ったり自暴自棄にならないように注意しよう。
最後に
いかがでしたでしょうか?
カロリー計算の方法って難しいですよね。
推定式を使わずに、現在の活動と食事摂取量を記録して、1日の目標カロリー摂取量を考える方法もあります。
ただ、推定式を用いるよりずっと面倒です。
推定式は大変便利ではありますが、あまり数字に囚われすぎないように注意していきましょう。
ダイエットはカロリーだけに気を遣えばいいわけではない。
食事の内容や運動習慣、睡眠状況、精神面などなど、考慮すべきことが他にもある。
ダイエットは長期戦。
焦らず、柔軟に考えていこう。