こんにちはととまるです。
今回は肥満と睡眠不足の関係についてお伝えしていきます。
睡眠はダイエットと切っても切れない関係があります。
睡眠不足は食欲を制御するホルモンや代謝の調節を行うホルモンの異常をきたし、過食の原因となってしまうことが分かっています。
また、不安やイライラへの反応性を高めてしまい、ストレスになってしまいます。それが続くと慢性ストレスのリスクが上がります。
慢性ストレスは肥満と深い関わりがあります。
ダイエットは総合戦です。
カロリーだけに気を配るのではなく、その食事内容や栄養バランスに注意が必要ですし、腸活はダイエットや健康にも欠かせません。
筋トレはした方がリバウンドを防ぎやすく、代謝を促進します。
ストレス管理やモチベーションの維持の仕方などもダイエットを成功させる上で重要です。
このようにダイエットはトータルで考えていくものだと、ととまるは思っています。
睡眠はダイエットだけでなく、人生においてとても大切な要素になります。
睡眠状況を見直し、ダイエットを成功させ人生の質を上げていきましょう!
睡眠不足と肥満に関連のある4つのホルモン
はぁ。なんだか、もうちょっと食べたいなぁ。
どうしたんだ?
今ご飯食べたばっかなんだけど、食欲が収まらないんだよね。食後のせいかなんだか眠いし。
なるほどな。お前最近、夜更かししているだろ。
え?うん。最近仕事忙しくて帰り遅いし、好きなドラマも遅い時間にやってるから・・・
お前は睡眠不足かもしれないな。
睡眠不足は食欲を制御するグレリンとレプチンのバランスを崩してしまう。お前の食欲の正体はこれが一つの理由かもしれないぞ。
グレリンとレプチン
食欲を制御するホルモンにレプチンとグレリンがあります。
グレリンは食欲を増やす作用があり、レプチンは満腹を感じやすくしてくれる作用があります。
これらのホルモンは人間の食欲の制御に役立っていますが、睡眠不足になるとグレリンは増加し、レプチンが減少してしまいます。
その結果、太りやすくなってしまうのです。
睡眠研究で有名なウィスコンシン睡眠コホート研究(WOC)をみてみましょう。
ウィスコンシン州の州立機関に所属する30~60歳の従業員を対象(1024例)にした研究で、睡眠時間の短いグループにおいて、グレリンの有意な増加、レチプチンの減少が起こり、BMIの上昇が認められました。
食欲を抑えるレプチンにおいては、睡眠時間が短いほど低いことが示され、逆に睡眠時間が長くなるにつれ高くなることがわかりました。
他方、食欲を増やすグレリンにおいては、睡眠時間が短いほど高く、睡眠時間が長くなるにつれ低くなることが分かったのです。
参考論文:Short Sleep Duration Is Associated with Reduced Leptin, Elevated Ghrelin, and Increased Body Mass Index
日本の疫学研究においても、肥満(BMI)と睡眠時間の関係が報告されています。
日本多施設共同コーホート研究(J-MICC Study)のベースライン調査に参加された人の中で、解析に必要なデータがあり、心疾患や脳卒中の既往がなく睡眠薬を服用していない29,780名(男性14,907名、女性14,873名)を対象とした大規模な解析が行われました。
睡眠時間については、6時間未満、6~8時間未満、8時間以上の3つの群でグループ分けされています。
解析の結果、6時間未満のグループは、そうでないグループと比べ肥満のリスクが高いことが分かりました。
参考:https://jmicc.com/plus/?p=1127
起きている時間が長いと、それだけ疲労度が高まったり、ご飯を食べる機会が増える。それらも肥満に影響を与える要因になりそうだね。
最近の研究では、睡眠不足でエンドカンナビノイド(脳内麻薬)が増加することが分かったそうだ。エンドカンナビノイドが増加すると食欲が増加することが知られているんだ。
ホルモン以外の要因もあるんだね・・・
睡眠不足の被害って結構大きいんだね
成長ホルモン
睡眠が大切なのは分かったんだけど、忙しくて寝る時間が遅くなりがちなんだよね。
現代人は忙しいからな。遅い時間になってしまうのはしょうがないとして、できるだけ質を高めるような工夫は必要だ。
質の悪い睡眠は成長ホルモンの分泌が減ってしまうんだ。
成長ホルモン?
成長ホルモンって肥満となんの関係があるの?
大いにあるぞ。
成長ホルモンは脂肪燃焼のスイッチなんだ。
成長ホルモンは子どもの発育に必要なホルモンですが、大人にとっても、とても大切なホルモンです。
成長ホルモンには大切な役割があります。その中でも肥満と関わりが強いのは脂肪組織の分解促進作用です。
成長ホルモンは脂肪組織に蓄えられた脂肪を遊離脂肪酸に分解し、エネルギーに変換する作用があることが分かっています。
成長ホルモンは時間帯ではなく、入眠してから最初のノンレム睡眠時に70~80%が分泌されます。
睡眠の質を高めることで、できるだけ多くの成長ホルモンを分泌させることが脂肪燃焼のポイントになります。
上記の話は成長ホルモンに限定しているが、睡眠不足の体調への悪影響はこんなものではないぞ。
人生を豊かにするためにも、何よりも睡眠を大切にして欲しい。
コルチゾール
ストレスホルモンで知られるコルチゾールは睡眠と覚醒にも関わりの強いホルモンの一つです。
このコルチゾールだけでも、分厚い本が一冊かけてしまうくらい様々な作用を持つホルモンですが、肥満とも関わりが深いとされています。
睡眠不足が持続すると、血中のコルチゾールの値が高くなり、血糖値が上がります。そして、過剰な糖が体内に取り込まれることで肥満になりやすくなってしまうのです。
また、コルチゾールはセロトニンの分泌を阻害することでも知られています。セロトニンは幸せホルモンと呼ばれており、これが不足するとさらにストレスを感じやすくなってしまいます。このセロトニンは朝から夜にかけてメラトニンに変換されていきます。このメラトニンは睡眠・覚醒リズムを調節しています。セロトニンが減少すると、このリズムが崩れる恐れもあり、不眠などの症状が現れてきます。睡眠障害が現れると、不安やストレスへの感受性がさらに高まります。ストレスが高まるとさらに・・・・といった具合に、負のスパイラルに落ちてしまいます。
このコルチゾールは強い抗炎症作用を持つことから、治療薬としてさまざまなシーンで使われている。しかし、その副作用で太ってしまう人が多いことでも知られている。
睡眠不足になると、いろいろなホルモンが異常をきたして、それが他のホルモンや身体機能の調節を阻害してしまっているんだね。
そうだな。睡眠不足はいろいろな機能を狂わせてしまう。狂ったネジが一つできると、他のネジにも影響が出てしまい、最終的には全体的な影響へと発展してしまう。
やはり、ダイエットをする上でも、しっかり睡眠をとることをおすすめするぞ。
睡眠が大切なことは十分に分かったから、どうやれば睡眠の質を上げられるか教えてよ!
いいだろう。
睡眠の指南書はたくさんあるが、だいたい言っていることはポイントは一緒だ。
良質な睡眠の取り方
ここでは分かりやすく、箇条書きで説明していこう。
1.起きる時間を一定にする。
*人間の体にはサーカディアンリズムと呼ばれる、時計があります。起きる時間を一定にすることで脳と体がリズムを作りやすくなります。
2.眠る90分前にお風呂、もしくはシャワーを浴びる。
*人間の深部体温が少しずつ冷めていく過程で眠気が強くなり、深い眠りへ誘ってくれます。質の高い睡眠が作りやすくなります。
3.目を覚ましたら朝日を浴びる。
*人間は朝日を浴びたら体内時計がリセットされるようにできています。数分間で良いので朝日を浴びましょう。
4.周囲の環境に気を配る。
*夜間は暗めの照明にし、快適な室温を維持させましょう。また、入眠前の携帯電話の使用はできるだけ避けるようにしましょう。
5.寝る2~3時間前には夕食を済ませる。
*たくさん食べてしまうと消化管に負担がかかるので、夜の食べ過ぎには注意しましょう。
細かいテクニックは他にも色々とあるようだよ。
もし気になるようなら睡眠の本を一冊購入してみると良いかもね!
おすすめの本は賢者の睡眠(リベラル社)だ。
HOWTOに特化しているため、余計な説明がなく、その日の睡眠からすぐに取り入れることが可能なテクニックがたくさん載っているぞ。